土用


「土用」というと、夏の土用の丑の日に鰻を食べるイメージを持たれる方が多いと思います。

土用の期間とは、具体的には、立春・立夏・立秋・立冬の直前の期間で、それぞれ「春土用」「夏土用」「秋土用」「冬土用」と呼ばれ、年に4回訪れる季節の変わり目の約18日間のことを指します。

土用の起源は、古代中国の陰陽五行説に由来しています。陰陽五行説では、自然界は、木・火・土・金・水の5つの要素から成り立っていると考える思想です。

「土用」は、「土旺用事(どようようじ)」の略で、土が最も盛んな時期といわれています。

「土用を制すものは運を制する」とも言われ、土用期間をうまく過ごすことで運勢を安定させるという意味があります。この期間は気が不安定になりやすいため、体調に気をつけて無理をせず養生することが推薦されます。

 2024年の土用期間について、土用期間に避けた方がよいこと、2024年の土用期間について、土用の過ごし方、縁起のよい食べ物など紹介したいと思います。

 土用は、「土旺用事(どようようじ)」の略で、「土が旺(さかんに)なり用事(働き)をする」という意味があります。この期間、土の中で土を司る神=土公神(どこうじん・どこうさま)がおられるため、土を動かす行為は避けるべきと言われています。

具体的には、

土いじり、草むしり、地鎮祭、基礎工事、井戸掘り、穴掘り、造園など

このような行為を「土動かし」と言い、土用期間には禁止するとい風習がありました。

 土用期間中は、季節の変わり目であるため、体調を崩しやすい時期です。土用の時期は、体調を第一に静かに過ごすことがよいと考えられていました。そのため、土用期間には、生活環境が変わるような新しいことは避けるべきであるといわれています。

「新しいこと」とは転職、就職、結婚、結納、開業、開店、新居購入などです。

 大きな決断(判断が鈍る)、旅行(土用殺方位)などしてはいけないともいわれています。

土用の凶方位

春土用:南東 夏土用:南西 秋土用:北西 冬土用:北西

土用の期間ごとに土を掘り起こしてはいけないなどでは仕事がなかなかはかどらないので、「土用の間日」とよばれる日があり、この日は土公神が天上に行く日で土を離れるので、土を動かしても問題ないとされています。

冬土用:1月18日(木)〜2月3日(土)

冬土用間日:1月18日・1月27日・1月28日・1月30日

春土用:4月16日(火)〜5月4日(土)

春土用間日:4月23日・4月24日・4月27日

夏土用:7月19日(金)〜8月6日(火)

夏土用間日:7月19日・7月26日・7月27日・7月31日

秋土用:10月20日(日)〜11月6日(水)

秋土用間日:10月22日・10月24日・10月26日

      11月3日・11月5日

最初の日を「土用入」最後の日を「土用明け(節分)」といいます。

①土用干しをする。衣類の虫干しや梅干しを干すのもこの時期の風習です。

②体を整える。ゆっくりと入浴したりストレッチをしたりして身体のケアをする。

③掃除や断捨離、整理整頓の機会に。

○冬土用 

「未の日」に「ひ」のつく食べ物や、赤い食べ物を食べると良いと言われています。

ひのつくもの:ひらめ、ひじき

赤いもの:トマト、りんご、パプリカ

○春土用

「戌の日」に「い」のつく食べ物や、「白い食べ物」を食べると良いとされています。

「い」のつくもの:いわし、いくら、いか、いちご、いも

「白い食べ物」 :豆腐、白米、大根、かぶ

○夏土用

「丑の日」に「う」のつく食べ物や、「黒い食べ物」を食べると良いとされています。

「う」のつくもの:うなぎ、うどん、ウリ、梅干し

「黒い食べ物」 :ひじき

○秋土用

「辰の日」に「た」のつく食べ物や、「青い食べ物」を食べると良いとされています。

「た」のつくもの:たこ、玉ねぎ、たけのこ

「青い食べ物」 :さんまやさばなどの青魚

季節の変わり目である土用は、気が不安定になり、体調も崩しやすい時期でもあります。土用期間は、次の季節へ進むための充電期間と考え、ゆっくりと過ごすことを心がけてみてください。